2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

科学にお金が来ない!?

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20091125-OYT1T00739.htm 「歴史の法廷に立てるか」野依さん仕分け批判 自民党本部で説明する野依・理化学研究所理事長 「科学をコストでとらえるのはあまりに不見識」――。 政府の行政刷新会議による「事業仕分け」で…

医学部定員が増えると

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/honda/200910/512797_2.html 本田宏先生が日経メディカルで医師を増やすべきと主張されている。 私は、日本の医師不足問題の背景には、医療者自身が医療費増額を端からあきらめていて、自分たちの既得権益…

日本に足りないもの

医者の自律 新ミレニアムにおける医療プロフェッショナリズム:医師憲章 (李啓充氏訳、『市場原理が医療を滅ぼす アメリカの失敗』p266〜268より引用) <3つの根本原則> (1)患者の利益追求:医師は、患者の利益を守ることを何よりも優先し、市場・社会…

キャリアパス?

久々に大学の生協以外の本屋の専門書コーナーに行った。 大学より 「学生が買わないもの」も含めてたくさんあったが、面白い本も見つかるものだ。[著編者 ・出版社] 著:小鷹昌明 出版社:(株) 中外医学社『医者になってどうする!』立ち読みしていて気にな…

ワクチンの話

どうもアメリカと日本では接種するワクチンがだいぶ違うようだということに、インフルエンザの勉強を始めてから気付いていたが、自分で文献をあたって調べる前に、神戸大学の岩田先生がMRICに流してくださっていたので、転載したい。<アメリカにあって日本…

将来について

医師免許保有者が日本には約27万人 医者といえば、臨床医が多いが、ほかにも研究者、保健所で働く人、産業医、医系技官などいろいろな道がある。 臨床医は、勤務医と開業医がいる。勤務医にも大学に所属する人、大学医局と関連の薄い大病院にいる人がいる。…

進路選び

http://d.hatena.ne.jp/doctake/20091020 生きる世界を選ぶに当たって 当初消化器を選んだ理由を挙げろと言われると,もちろんいくつか理由はあるんだけど,その時々に感じた思いとか周りの人から受けた影響がほとんどだと思っている.最初は消化器分野なん…

医学教育

http://nakaikeiji.livedoor.biz/archives/51643410.html そして、実は、もっと、大事なことが隠れていたことに気付きました。それは、 「基礎医学から学べと言われても、臨床とつながっていないから、意欲がわきません」と、主張する学生の中に、PBL教育に…

インフルエンザ

結局のところ、今のインフルエンザワクチンの話題は自分の中では以下の問にまとめられる気がする。 問「インフルエンザワクチンを接種する必然性の有無を、義務化されているワクチンとの相違について触れて論ぜよ」接種対象者は誰か? インフルエンザのはや…

外科学の勉強

図書館で外科の本を見る。「学生のための」本はなかなかないな(残念) 学生のうちに学ぶべき範囲が講義でも、イマイチ示されない。外科手術の適応疾患 術前管理 術後管理 外科手術という侵襲性に対する生体反応 手術する前の心得 (感染予防、ガウンの着方…

リーダーシップ

何かをやるときに必要なもの。リーダーシップは重要だと言われる。 指導者に求められる資質は、次の五つである。 知力。説得力。肉体上の耐久力。自己制御の能力。持続する意志。カエサルだけが、このすべてを持っていた。 塩野七生の著作よりイタリアの教科…

講義に出る意味

「講義に出てよかった」と思うのはどういうときか?1、先生の話が面白かった 1−1 予備校の「わかりやすい」と似た感じでよかった テキストの解説としてよかった 1−2 教科書にはないわかりやすさがあった 教科書を読んでしっくりこないのがしっくりきた …

医学教育に関すること

医学部の「臓器別」の内科学、外科学。 最先端の内容がたくさんある。実習を受けるのも大学病院である。 「うちの科はこういうのが面白いよ!」 実際にその「面白いの」をやれるのは研修を出て、その科を選んだあとである。「面白いの」もよいが、その科を選…

インフルエンザワクチンと抗体価

10月16日の日本国産ワクチンの臨床試験の結果などでもやっているが、ワクチン効果の判定に抗体価を測る、つまり抗体価の上昇をみる方法が多用される。ワクチン打ったから、インフルエンザ抗原に対する抗体価があがったでしょ?ってことである。 生体内での抗…

インフルエンザ・ワクチン

ワクチンが効いたか効かないか。仮にワクチン効果判定のためのコホート研究をできるだけワクチン効果以外の要素が入らないようにして行うなら、 「ワクチンを打った群A,打たなかった群B100人ずつ準備する。ワクチンをうった1ヶ月後くらいに同じ条件でイン…

インフルエンザ「重症化」

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091107-OYT1T00822.htm 茨城県は7日、新型インフルエンザに感染した日立製作所水戸総合病院(ひたちなか市)に勤務する40歳代の男性臨床検査技師が、脳幹出血で死亡したと発表した。 男性は高血圧と高脂血症で…

雑感

ブックオフを見て考えたこと ブックオフにおいてあるのは、みな誰かが一度買った本ばかり。あらゆるジャンルがある。 本を書く人は本当にたくさんいる。専門書、一般向けに書いた本(エッセイ、ハウツー本、自分の経験談、実用書)、小説。 すごく読まれる本…

ワクチンを無駄にしないで打つ方法

ワクチン動員体勢を整えること 現場を引退した医師、休職中の医師、アルバイト募集をかけてでもいいから、「日常の診療行為の場」をインフルエンザワクチン接種で圧迫しないような工夫が必要だ。 普段は警察が対応するが、おおごとが起きるとFBIが出動し…

インフルエンザワクチンの効果

すでに東大医科研の上先生の記事でも取り上げられていた内容に近いが。 記事中で木村氏は「ワクチンは効くかわからないけれど、あれば国民が安心する」という意見でワクチンに賛成している。(もう一点はワクチンと行政の兼ね合いの話) しかし、「ワクチンを…

インフルエンザワクチンをうつことと、人にうつしてしまうかどうか

昨日は、インフルエンザワクチンをうつことと「重症化」予防の話だったが、今日は「held immunity」「ワクチンを打ったら人にうつしにくいのか」ということにスポットをあててみた。http://medg.jp/mt/2009/08/-vol-198-1.html 【エビデンスのない新型インフ…

インフルエンザの重症化って何?

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/02-07.html#toi011 (問1)今回の新型インフルエンザワクチン接種の目的は何ですか?今回の新型インフルエンザウイルスは、感染力は強いのですが、多くの感染者はかかっても軽症のまま回復してい…

医学部での教育、先輩を見習うこと、後輩に言うべきこと

http://nakaikeiji.livedoor.biz/archives/51641007.html よく、医学部の講義に来られた臨床医の先生などが、学生たちにこんなことを言ってしまうことがあります。「私は、学生のとき、ほとんど勉強しなかった。自慢じゃないけど」自慢してもらってはこまり…

研究者

11/4のMRICより 鈴木副大臣の考えている手法とは何だろう。そう思いながらメモを取っていた ら、突然「全国に高校球児は何人いると思うか」という言葉が出てきた。簡便に 計算してみても10万人以上はいそうだが、それが一体どうしたというのだろう。「WBC…

めも FDA,NIHとか

United States Department of Health and Human Services, HHS United States Public Health Service,PHS National Institute of Allergy and Infectious Diseases, NIAIDNational Institutes of Health, NIH 1887年に設立された合衆国で最も古い医学研究の…

最近のアジュヴァント研究の動向

MF59に限らず、AS03など実際に人間で使用されているアジュヴァントも多い。ある程度の安全性が確認されているものについては、「アジュヴァントとそれぞれの抗原の相性がよいか、すなわちある抗原Aについてimmunizationを行う上で最も効率的なアジュヴァン…

adjuvantの基礎研究

「基礎研究」だからもちろんマウスを使うわけで。免疫反応の惹起はcell-cell contactが必要だったり、cytokineのexcretionが必要だったりするから、in vitroだとやっぱり厳しいのだろう。最近は「○○感染では××というcytokineがあがってくる」とかわかってい…

immunogenecityって

2009年10月16日に出された日本国産ワクチン(California/07/2009)の治験もそうだし、アジュバント効果について論じていたりするたいていの論文もそうなのだが、immunogenecityをみるために HI試験など抗体価を測るのが主流だ。しかし2009年10月24日 MRI…

MD consultで調べると

Mandell: Mandell, Douglas, and Bennett's Principles and Practice of Infectious Diseases, 7th ed. Measurement of the Immune ResponseResponse to vaccines is often gauged by measuring the appearance and concentration of specific antibodies in…

vaccineの教科書

Vaccines (Vaccines (Plotkin/Orenstein))作者: Stanley A. Plotkin MD,Walter Orenstein MD DSc (HON),Paul A. Offit MD出版社/メーカー: Saunders発売日: 2003/09/19メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (1件) を見るネットでの公開情報検索がメイ…

ワクチン製造会社4つ 備忘録

製造・発売/デンカ生研株式会社製造元/財団法人阪大微生物病研究会 販売元/田辺製薬株式会社製造元・販売/財団法人 化学及血清療法研究所 販 売/藤沢薬品工業株式会社製造販売元/社団法人北里研究所 販売元/第一製薬株式会社 製造販売元/社団法人北…