医学部定員が増えると

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/honda/200910/512797_2.html
本田宏先生が日経メディカルで医師を増やすべきと主張されている。

 私は、日本の医師不足問題の背景には、医療者自身が医療費増額を端からあきらめて

いて、自分たちの既得権益を優先する余り、本来は必要な医師増員にさえ反対してきた

歴史があると考えています。しかし、実際に医師数を抑制してきた結果、現在の日本の

医師の労働環境は世界と比較してより良い状態になったといえるでしょうか。

いろいろな意見がある、いくつかのことを考えてみた。

1、単純に医学部に入れる「上位層」の壁がゆるくなる→医師のレベルが下がる 
(特に教育が追いついていない現状だと、意外と自分で勝手に勉強できる能力(=与えられなくても自分で調べられる、教えてくれる人を探す)は必要かも)

あんまり表立って聞くことのない話だけれど、あり得る話。ただ教育をちゃんと厚くできればクリアできると思う。まあ教育にお金をつけてくれるかどうかなんでしょうが。

2、人だけ増えて財源がない→一人あたまの給料が安い 
?これは半分は理解できる。単純計算は理解できるが、給料安くなるんだったら医学部で医者にならない人もいていいんじゃないか?と思う。ただ定員が増えて入学する人はそう思っていない人のほうが多分圧倒的だからやっぱり単純に給料が減るだけかな。ただ多彩なキャリアパスを紹介して、先導する立場の人がいれば変わるかも。医者が増えれば、病理医も増やせるし、産業医も増やせるし。問題は、そうやって増えた人材がそういったポイントに着目できることで、これまでと同じ視点で自分のキャリアを考えるんじゃどうしようもないんじゃないかと。本当は増えてくれた人材をどう社会にとって有用なように教育すべきか、という問いが政治を考える人にはいてよいと思うけれど、単純に「ラクな科にはお金をつけない、増えて欲しいところにお金をつける」みたいな発想しかニュースとかからは見えてこなくて残念である。