世界級キャリア

黒川清氏、石倉洋子氏の共著による「世界級キャリア」
周りを見ていてるだけで、イマイチピンとこない「これから目指すべき姿勢」。この本ではそういった姿勢がどんなものかを実例も含めて説得力ある形で語られている。読むだけでも、「こうあらねば!」と思わせてくれる。そんな熱い本だ。周りと波風立てずにを優先しすぎると、自分のパッションを持ち続けることが自分として難しくなる(現に自分はなりつつある)気がしていたが、あるべきプロ像を強くイメージし、そうであろうとするパッションを自分も持ちたいと思う。


世界級キャリアの作り方
 p.176

教育というのは「教え、育てる」と書く。つまり、半分は人を育てるのだが、日本の教育は教えることばかり考えているから問題なのだろう。

→→
確かに自分の入っていたICLSを教えるサークルでは、「教える技術」みたいなのにばかり目が行き過ぎていたのかもしれない。see it, do it, teach itからすれば、教えることが自分の勉強になる要素もあるが、どんな哲学をもって「育てる」のか?といった視点が足りていなかった。教えるだけでなく、育てるにはもっと自分の価値観が語れたり、パッションが必要なのだと思う。

→→
お世話になったことのあるDr.Sは、ティーチングででてきた症例に関係した論文を持ってどんな風に使うか?について話したとき、「患者に読んだ内容を生かそうとする姿勢はすごくよい」と褒めてくれた上で、その読んだ内容がどうであったかを教えて欲しいとおっしゃった。教育者としてこの上なく素敵な方だと思っている。教えるだけでなく、育てる姿勢ってこんな感じなのかな。


p.166

私も、医学以外の分野の人から、「医学の分野においては科学が発達した今の時代に何が起こるか」とか、「生活習慣病をどうするか」などという質問を突然受けることがある。医学の素人に、五分間で問題を提起し、理解してもらうのはかなり苦労する。科学の事実や知識だけを取り上げて話してもわからないから、ある程度の歴史観や世界観を織り交ぜて話すことになる。これらの背景は人間に共通した価値観を捉供できるからだ。
たとえば、「エイズ患者が4000万人もいるのは重要な問題だ」という話題にどういう反応を示すかによっても、人の価値観はわかるものだ。
だから自分の専門分野だけではなく、時事問題、世界の情勢、人類共通の緊急課題などほかの領域の問題も認識し、それに対して自分の考えをもつことはすごく大事だ。ある分野のプロフェッショナルとなってからも、その人を評価する軸は多面的だから、視野が広いほどその人の価値は高くなり、魅力になってくる。

→→
たとえば、何かの専門家になったとしても、自分のことについて一般の人にわかるように話せることはもちろん大切だし、そもそも医学全体で公衆衛生も含めて何が問題か?みたいな視点を常に持っておくことが必要なのだろう。
確かに○○病の専門家、になったところで、一般の人とのかかわりが見えづらくなってしまいそうだ。
国家試験の公衆衛生の勉強から、初期研修にかけて そういった意識をもつことが必要だ!


自分しかできない話って何だろう?みんなが聞きたいと思ってもらえるような話を自分ができるのか??業界が違っても聞きたいと思ってもらえるような話ってなんだ??
今のところ、ぱっとできる話が全然ない。。

→→
たとえば
留学してよかった点をもっとアピールした話をするには??

 自分で与えられた患者さんの情報をとって、アセスメント・プランまでを短い時間でなんとkあやってのげる→フィードバックをもらう
の繰り返しができること。方向性を与えるコメントをもらえること
こういったことを熱く語れることが大事なんじゃないか。


よい出だしを描くには??

 その分野について熟知して、どこから語ればわかりやすいのか?ということが自分でよくわかっていることが必要


p.177

外からコミュニティを見たとき、そのコミュニティ全体のレベル、つまり質ができるだけ均一化しながら向上していくことが、社会からの信頼を得るうえで大切だ。コミュニティのメンバーたちはその中でお互いに役割や情報を共有しながら全体を引っ張り上げる責任がある。
さらに、今の時代は、それらのコミュニティが国際的レベルでどうかを知り、向上させるよう努める必要もある。

医者の場合、患者を一人で診ていても意味がない。チームで診るが、理想的なチームではどんどん質問が出る。なんでも聞きなさいというカルチャーがある。質問をすることによってお互いが向上するから楽しいのだ。誰かが何か聞いてくると、聞かれた方も、「そんなことを聞いてくるのか、すばらしい」と常に刺激されるのである。

→→

自分の使命感とは何だろう??熱いものを自分であまり最近感じられていない気がする。。活発であろうとすることは常に思っていることにしようと思う!