2009-01-01から1年間の記事一覧

インフルエンザ・ワクチン

ワクチンが効いたか効かないか。仮にワクチン効果判定のためのコホート研究をできるだけワクチン効果以外の要素が入らないようにして行うなら、 「ワクチンを打った群A,打たなかった群B100人ずつ準備する。ワクチンをうった1ヶ月後くらいに同じ条件でイン…

インフルエンザ「重症化」

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091107-OYT1T00822.htm 茨城県は7日、新型インフルエンザに感染した日立製作所水戸総合病院(ひたちなか市)に勤務する40歳代の男性臨床検査技師が、脳幹出血で死亡したと発表した。 男性は高血圧と高脂血症で…

雑感

ブックオフを見て考えたこと ブックオフにおいてあるのは、みな誰かが一度買った本ばかり。あらゆるジャンルがある。 本を書く人は本当にたくさんいる。専門書、一般向けに書いた本(エッセイ、ハウツー本、自分の経験談、実用書)、小説。 すごく読まれる本…

ワクチンを無駄にしないで打つ方法

ワクチン動員体勢を整えること 現場を引退した医師、休職中の医師、アルバイト募集をかけてでもいいから、「日常の診療行為の場」をインフルエンザワクチン接種で圧迫しないような工夫が必要だ。 普段は警察が対応するが、おおごとが起きるとFBIが出動し…

インフルエンザワクチンの効果

すでに東大医科研の上先生の記事でも取り上げられていた内容に近いが。 記事中で木村氏は「ワクチンは効くかわからないけれど、あれば国民が安心する」という意見でワクチンに賛成している。(もう一点はワクチンと行政の兼ね合いの話) しかし、「ワクチンを…

インフルエンザワクチンをうつことと、人にうつしてしまうかどうか

昨日は、インフルエンザワクチンをうつことと「重症化」予防の話だったが、今日は「held immunity」「ワクチンを打ったら人にうつしにくいのか」ということにスポットをあててみた。http://medg.jp/mt/2009/08/-vol-198-1.html 【エビデンスのない新型インフ…

インフルエンザの重症化って何?

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/02-07.html#toi011 (問1)今回の新型インフルエンザワクチン接種の目的は何ですか?今回の新型インフルエンザウイルスは、感染力は強いのですが、多くの感染者はかかっても軽症のまま回復してい…

医学部での教育、先輩を見習うこと、後輩に言うべきこと

http://nakaikeiji.livedoor.biz/archives/51641007.html よく、医学部の講義に来られた臨床医の先生などが、学生たちにこんなことを言ってしまうことがあります。「私は、学生のとき、ほとんど勉強しなかった。自慢じゃないけど」自慢してもらってはこまり…

研究者

11/4のMRICより 鈴木副大臣の考えている手法とは何だろう。そう思いながらメモを取っていた ら、突然「全国に高校球児は何人いると思うか」という言葉が出てきた。簡便に 計算してみても10万人以上はいそうだが、それが一体どうしたというのだろう。「WBC…

めも FDA,NIHとか

United States Department of Health and Human Services, HHS United States Public Health Service,PHS National Institute of Allergy and Infectious Diseases, NIAIDNational Institutes of Health, NIH 1887年に設立された合衆国で最も古い医学研究の…

最近のアジュヴァント研究の動向

MF59に限らず、AS03など実際に人間で使用されているアジュヴァントも多い。ある程度の安全性が確認されているものについては、「アジュヴァントとそれぞれの抗原の相性がよいか、すなわちある抗原Aについてimmunizationを行う上で最も効率的なアジュヴァン…

adjuvantの基礎研究

「基礎研究」だからもちろんマウスを使うわけで。免疫反応の惹起はcell-cell contactが必要だったり、cytokineのexcretionが必要だったりするから、in vitroだとやっぱり厳しいのだろう。最近は「○○感染では××というcytokineがあがってくる」とかわかってい…

immunogenecityって

2009年10月16日に出された日本国産ワクチン(California/07/2009)の治験もそうだし、アジュバント効果について論じていたりするたいていの論文もそうなのだが、immunogenecityをみるために HI試験など抗体価を測るのが主流だ。しかし2009年10月24日 MRI…

MD consultで調べると

Mandell: Mandell, Douglas, and Bennett's Principles and Practice of Infectious Diseases, 7th ed. Measurement of the Immune ResponseResponse to vaccines is often gauged by measuring the appearance and concentration of specific antibodies in…

vaccineの教科書

Vaccines (Vaccines (Plotkin/Orenstein))作者: Stanley A. Plotkin MD,Walter Orenstein MD DSc (HON),Paul A. Offit MD出版社/メーカー: Saunders発売日: 2003/09/19メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (1件) を見るネットでの公開情報検索がメイ…

ワクチン製造会社4つ 備忘録

製造・発売/デンカ生研株式会社製造元/財団法人阪大微生物病研究会 販売元/田辺製薬株式会社製造元・販売/財団法人 化学及血清療法研究所 販 売/藤沢薬品工業株式会社製造販売元/社団法人北里研究所 販売元/第一製薬株式会社 製造販売元/社団法人北…

 Norvatisのワクチンの国内での治験について

Norvatisが日本に販売するのはCelturaという製品で、日本は1250万人分を輸入する予定。 すでに治験が始まっている。 http://www.novartis.co.jp/news/2009/pr20090916.html H1N1新型インフルエンザワクチンの治験開始について ノバルティス ファーマ株式会社…

輸入ワクチン スタート!

http://www.jiji.com/jc/c?g=ind_30&k=2009102600695 グラクソ日本法人、輸入ワクチン承認申請=新型インフル、3700万人分予定 英製薬大手グラクソ・スミスクラインの日本法人(東京)は26日、厚生労働省に16日付で新型インフルエンザ用ワクチンの承…

<H5N1ワクチンの国内での開発 UMNファーマが熱い!>

細胞培養によって製造する新型インフルエンザワクチンUMN-0501 の第I/II 相臨床試験を本日(June, 8, 2008)より開始いたします。細胞培養による新型インフルエンザワクチンの臨床試験の実施は、UMN-0501 が日本初となります。今回の試験は、20 歳から40 歳の…

 UMNの何がすごいのか

今まで日本国産のワクチンはいずれも孵化鶏卵を用いた系で製造に6か月かかっていた。しかも製造できる量は卵の数によって決まってしまう。しかし、UMNファーマのヨトウガ由来の細胞株を用いた方法だと約8週間で製造でき、しかも増産するのが簡単だ。(卵の数…

UMNファーマのワクチン開発状況

UMNファーマは2004年に設立されたワクチンの開発を行うベンチャー。日本で新たなワクチン製造の系を立ち上げ、流通まで持っていこうとしている会社で、今熱いといえる。今ニュースで話題になるのは新型インフルエンザH1N1であるが、このUMNファーマで試みて…

influenzaのお勉強はじめ

インフルエンザについての疫学に関する、課題を出されて勉強中。日本のインフルエンザ・ワクチンは、アジュバントを含んでおらず、製造する4つのメーカー間で性質に違いがないと考えられる。しかし、日本が輸入を検討している、GSKやNovartisのワクチンは、…