[サバイバル術]p.137から

留学先を選択する際に、一番のポイントになるのは、研究室の研究レベルが十分に高いことと、ボスの人間性

有名な研究室では年に少なくとも200人ぐらいの応募がある。

常に世界に目を向け、同時に客観的に自分の状況を判断できる冷静な観察力が必要

研究室のポスドクなどにそれとなく人間関係を聞いてみる

英語による基本的な科学的議論の方法について、ある程度習得しておくべき

日常的なディスカッションは、主要論文をすべて理解しているという前提で議論が進む。

本人とボスとの間に強い信頼関係が必要になる。留学前からボスと綿密に連絡を取り、留学中にどのような研究をするのか、具体的なことを鼓膜決めておくことが必要

留学先のボスとは、実際に何をするかよりも、何ができるかをいろいろと話し合い、信頼関係を少しでも築いていこうという姿勢が大事

留学で成功するために、留学前のトレーニングが最も大切

将来も研究者としてやっていく自信と興味がない人には、留学などは時間とお金の無駄遣い

失敗する要因の一つは、やはりボスにある

日本のラボの感覚をそのままひきずると、何もかも戸惑うことになる

思い描いたのとほど遠い状態に陥ってしまい悲惨な惨状しか経験できなかったという人が数多くいるのも事実

大学の場合、小さなプロジェクトと大きなプロジェクトが並行して行われる傾向がある

研究所などの場合はターゲットを絞った長期的な大きなプロジェクトの研究に重点が置かれる傾向がある

留学に関するすべては、ボスを決めることで決まるといっても過言ではない

ラボの中での人間関係で深刻な問題へと発展するのは、ボスとの関係のことが多い

日本人研究者に対して、一番最初にボスが心配するのは、英語でディスカッションできるかどうかである。

ボスと半年以上もE-mailだけでやり取りしているという例もある

ラボで働く研究者をみるということは、ボス本人をラボの顔としてみるのは若干異なる切り口でみたラボの現状である

大人数のラボでは
 ラボの歯車のひとつになってしまうために、研究者自身の個性を出しづらく、ボスに対する不満や人間関係に問題が生じることも少なくない

 放任されてしまい、よほど自分の研究意識をしっかり持って研究を進めていかないと、何もデータが出ずに数ヶ月、1年と過ぎてしまうことがある。

外国人(アメリカ人以外)の多いラボでは
 何かラボやボスに問題がある場合が多い

日本に比べてグラントの申請書に書かれた内容の将来性が重視され、問われる傾向が多い

アメリカと日本のラボの違いは、研究者の研究活動を助けるテクニシャンの数や、ラボ共通のコアファシリティーだろう。

1つ1つ確認して残らず文書にしてもらい、そのE-mailや手紙や証拠はいつでも提示できるように、こまめに残しておく

こちらが色々なことをたずねて嫌がるようなボスは、少々疑ってかかったほうがよい。

自分の落ち度があったことを絶対に積極的に認めてはいけない。日本人の義理、人情、誠実さなどの感覚を持ち込むと、後で悔やむことになる。

アメリカで給料が欲しければ、その理由をつけて交渉しなければならない

自分を売り込むことで、ボスも真面目に見てくれる

1箇所しか行くあてがなくとも、そのようなことは言ってはならない

給料が出ない場合には、給料の代わりにアパート代、健康保険料金、大学付属病院での食事券などをもらうことも可能

インド人、中国人、韓国人で給料なしでアメリカでやっている人など、ほとんどいない

日本人はまじめで緻密な作業もきれいにこなすので、重宝されている

ボスに題材の研究を強いられるのは当然と考えておくべき

留学前にインタビューをして、よく話し合って双方の合意が得られてから留学先を決定する

ボスの了解を得た内容は、文書に残す

研究室のE-mailはボスに読まれている可能性も考慮し、移動先の研究室を探すときは、使用しないほうが無難かもしれない。

給料を確実に受け取るために、ビザやIAP-66の開始期日を確認しておく

昇給の口約束は絶対にいけない。E-mailかボスのサイン入りの手紙で証拠を残す