nystagmus

半規管の回転刺激に関して

Flourensの法則


Ewaldの法則


外側半規管では、膨大部に向かうリンパの流れ(ampullopetal)が興奮をきたす


もっとも理解しやすい外側半規管での眼振発現について

外側半規管は両腕を丸く前方30度にあげ握りこぶしをつくると、握りこぶしが膨大部になる。
いま時計方向に回転すると、内リンパ液は

右では握りこぶしの方向(ampullopetal)へ流れ、
左では握りこぶしと反対へ(ampullofugal)へ流れる。

Ewaldの法則から右は興奮し、左は抑制される。その結果眼振は水平に右向きに起こる。

急に停止すると内リンパ液は、右ではampullofugalに、左ではampullopetalへ流れ、眼振は左向きに起きる。回転後眼振である。

仰臥位で頭を30度あげると概則半規管は垂直となり、膨大部は上端になる。
右外耳道を冷やすと内リンパ液は比重が重くなり下向きに流れる。これは反握りこぶし方向であるので右では抑制される。相対的に左興奮状態となり、眼振は左を向く。
温めると逆になる。

また水平半規管に瘻孔があると、外耳道内加圧によって温刺激と同じ向膨大部向きの、外耳道内減圧によって冷刺激と同じ反膨大部向きの流れが生じる



平衡機能検査

前庭脊髄反射系の検査

立ち直り反射検査と偏倚検査に分かれる

 立ち直り反射検査 両足直立、Mann検査、単脚直立検査、斜面台検査、重心動揺検査
 偏倚検査 指示検査、上肢緊張反応、遮眼書字検査、歩行検査、足踏み検査

両足直立→Man検査→単脚直立検査 の順で平衡機能障害が出現しやすくなる
単脚直立検査 片足で開眼と閉眼で30秒たっていられるか?
 開閉眼どちらでも足が動けば中枢性、閉眼のみで動揺出現すれば迷路性で、障害側に倒れりゃ水




指示検査
 両手を水平に伸ばして位置を決め、閉眼して腹からもとの水平位まで両手をあげさせて、10 cm以上のずれは異常。患側へずれやすい

上肢緊張反応
 両手を水平にのばさせて1分間

歩行検査
 6 m遮眼して前進、後進させる。前進で1 m、後進で1.5 mのずれは異常

足踏み検査
 両手を水平ののばし、閉眼で100歩足踏みさせる。回転角度90度以上は異常。障害側へ回りやすい。
後方への移行は異常。

眼振発現のメカニズム

一側前庭神経核興奮で、反対側眼の内直筋と同側眼の外直筋の収縮をきたし、両目はゆっくりと非興奮側へ偏位する(眼振緩徐相) ついで急速に反対に戻る (眼振急速相)

眼振の方向は急速相の方向で読む


眼振の観察には
 フレンツェル眼鏡
 電気眼振計 (ENG) Electronystagmograph


自発眼振検査 無刺激、非誘発状態での眼振。これは正常ではみられない
 注視方向性眼振
 方向固定性眼振
 
誘発眼振検査 正常ではみられない
 頭位眼振
 頭位変換眼振


温度眼振検査 Caloric test
回転後眼振検査

視運動性眼振検査 optokinetic nystagmus test (OKN test)

指標追跡検査 eye tracking test ETT
圧迫眼振